2012年2月15日(水)18:00~20:00に、Apple Store 福岡天神にて
第31回となるApple BUを開催しました。
第31回Apple BUは、AUGMでもお馴染みのITジャーナリストの林 信行氏に「
iPhone/iPadで変化する、日本のビジネスシーン」というタイトルで講演していただきました。
今回の講演内容をレポートします。
まず、nobiさんオススメのiPhone情報ブログが
asymco.com 。
スマートフォン等の様々な統計データを掲載されているそうです。
OSによる端末再購入の意欲について、iPhoneは
94%のユーザが再度iPhoneを購入したいと回答。一方Androidは
47%だったそうです。Fortune調べ。
iPhoneはDockコネクタの位置ひとつについても、全世代のモデルで位置が固定されているので、スピーカー等のアクセサリが作りやすくメーカーも開発意欲が高いそうです。
Androidは機種依存の機能やポートが様々で、全てのAndroid端末に対応したアクセサリを作るのは至難の業とのこと。
distimo.com 調べによると、Androidは無料アプリを購入するユーザが多いのに対して、iPhoneユーザは有料アプリでも良いものは積極的に購入する傾向があるようです。
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1月に開催されたCES 2012 |
ここからはnobiさんがCES 2012で取材されて、面白かった製品やiPhone関連アクセサリの紹介です。
VoiceTraアプリを利用すると、海外旅行の時でも安心。
iPhoneに向かって話しかけるだけで自動で翻訳した上でスピーカーで再生してくれます。
VoiceTra(音声翻訳 by NICT)
カテゴリ: 旅行
価格: 無料
精度の高いシリコン半導体を検出器に採用した、iPhoneに接続して利用するタイプの放射線測定器「
RDTX-PRO」の紹介。
今年のCES 2012は、AV機器や白物家電などの製品が「
スマートフォン」を軸に繋がり始めた、記念すべき年だったそうです。
CES 2012での傾向の1つが健康関連。
デバイスが相互に通信できるようにした仕様「
ant+」を利用した製品の数々。
グルコース計で血糖値をiPhoneに記録でき、針を体に刺したままのタイプの製品を使えば常に血糖値を管理・記録できます。
「UP」は2012年春に日本で発売予定のリストバンド。
振動センサーが内蔵されており、装着したまま過ごすだけで、起床時間など睡眠時間の管理などが自動でできます。(以下のAmazonページはUS版ですのでお気をつけください)
Gracenote社のアプリを利用すれば、現在TVで見ている番組の音を拾って、現在何チャンネルのどんな番組を見ているのかリアルタイムで表示できるそうです。その情報からCMや商品購入への誘導などが考えられます。
NEST LABSは、インテリジェンスサーモスタットのアプリを開発しており、家庭のエアコン等を制御する温度センサーをリモートで管理することで、消費電力を節約することができそうです。
ZipCarなどのカーシェアリングでも使われている
スマートキーの紹介。
スマートフォンを車のキーにして、エンジンのオンオフやドアの開閉はもちろん、エアコン操作やクラクションもiPhoneから操作できます。
IK Multimedia社からリリースされている
iRigを利用すると、エレキギターをiPhoneに接続できます。
ION Audio社は様々な音楽学習のアプリをリリースしているそうです。
Spheroは野球ボールのようなもので、こっそり裏からiPhoneで操作すると、Spheroを動かすことができるそうです。
taggは犬につける首輪です。
月額9ドルくらいで登録すると、GPS機能を利用して逃げた犬を検索することができます。
・何故iPhone/iPadはビジネスシーンで重宝されるのか?
すぐ起動できる。コンテンツ提供の簡単さ。インターネットの常時接続。タッチパネルによる世代を問わない使いやすさ。など
iPhone/iPadは、パソコンで難しかった事を色々簡便にしているのではないか。
盗難・紛失してもすぐ探せる、リモートでデータを消去できるという「安心できるデバイス」はiPhone/iPadが初めてではないか。
・iPhone/iPadをどうビジネスで活用するのか?
アプリを臨機応変に使いこなし。業務用アプリで端末として活用。顧客接点に使う。新しいビジネスの仕組みを作る。
AudioNoteを利用すれば、入力した文字のタイミングが録音の時間と同期しているので、ACレコーダーを利用するよりも簡単に音声メモを再生することができる。
AudioNote - Notepad and Voice Recorder
カテゴリ: ビジネス
価格: ¥450
ペーパレス化の利用例として、SoftBankは社員にiPadを配布して
Handbookを利用し、会議資料のペーパレスを実現している。
Handbook
カテゴリ: 辞書/辞典/その他
価格: 無料
Hyatte Hotelも現在全従業員にiPadを配布を検討しており、ある時間帯に集中するチェックイン ・チェックアウト業務を担当者以外でも簡単にできるようにし、効率化している。
神戸大学の杉本真樹先生は、iMedicoatという抗菌カバーにiPadを入れて手術の現場に持ち込み、
OsiriXなどで患者のCT/MRI画像を3DでiPadに投影し、役立てている。
OsiriX HD
カテゴリ: メディカル
価格: ¥2,600
京都の焼肉屋「徳」は、iPadでの注文に対応している。商品を数量をiPadのタッチ操作で決定し、会計も割り勘に対応しているなど配慮されている。
アパレル関係。大丸松坂屋 梅田店では、レディース売り場にiPadのファッションナビを導入して、顧客の写真を撮影して、ファッションコーディネートを提案してくれる。
TSUTAYAアプリでは、DVDレンタルのランキングの他、自分の位置情報を検索して、最寄りのTSUTAYAに現在レンタルの在庫があるのかどうか、店舗に行かなくても確認することができる。
TSUTAYAサーチ
カテゴリ: エンターテインメント
価格: 無料
TIFFANY&Co.では、エンゲージリング選びのアプリを利用している。タクシー会社の日本交通社ではiPhoneのGPSを利用してタクシーを頼んだり、現在地から目的地までのだいたいの概算料金を算出してくれる。
ニッセンの
ファッションコーディネートアプリは大人気で、撮影した自分の写真をiPad上に表示し、自由に着せ替えすることができる。ワンタッチで自分に似合うかどうか替えることができ、その場で購入することができる。
ニッセン_Virtual Coordinate Room
カテゴリ: ライフスタイル
価格: 無料
日経MJ調べでは、スマートフォンを利用したネット通販の売上高が伸び率が拡大している。正体的にファション雑誌に着せ替えの技術が組み込まれれば、より便利になる。
・iPhone/iPadで新しいビジネスを創造する。
自転車シェアリングは最近docomoが力を入れて推進している。
はこだて未来大学は、留萌の漁師と連携してiPadを漁業に活用。パソコンに触れたこともなかった高齢の漁業者も便利にタッチ操作で、漁に必要な情報を得て同じ場所での採り過ぎを防ぐ。
いま、スマートフォンによって15年後の社会のビジネスの形が創造されているのではないか。アラン・ケイの言葉を引用すると「
未来を予測する最良の方法は、自ら発明すること」
最後に、参加者からの質疑応答の時間があり、その中で某老舗お菓子メーカーがiPadを活用するにはどのようなアイディアがあるか?
という話があり、参加者全員でどのような活用方法があるか考え、それを発表して優秀者にはnobiさんから素敵なプレゼントが渡されました。
※当日の参加者の皆さんによる実況ツイートを、片田さんに纏めて頂いてますので、
こちらからどうぞ。
以上、第31回Apple BUのレポートになります。
レポートを書くのが遅くなってしまいましたが、nobiさんは当日大阪で1件講演をされ、そのまますぐに福岡に移動して頂き、お疲れのところ素晴らしい講演をありがとうございました!
また、Apple BUの翌日はDANBOさんと共に大分に移動され、2月18日のAUGM大分で基調講演をされました。
こちらは
Ustreamの録画が残っているので、ぜひご覧ください(^^)
※価格や機能等は変更になることがありますので、ご注意ください。
※記事内容は平成24年2月23日現在の情報になります。