2011年12月7日(水)〜9日(金)に、福岡市の福岡国際会議場で開催された、AXIES 大学ICT推進協議会の「2011年度 年次大会」に参加し、様々なセミナーや展示が行われましたので、数回に分けてレポートを行います。
今回は、企画セッションの企業セミナーをされた「SCSK株式会社」のセミナーレポートです。
セミナーのタイトルは「キャンパスクラウドを支えるハイブリッドクラウド」と「iPadを活用した協働学習支援システム」の2部構成。
まず前半の「キャンパスクラウドを支えるハイブリッドクラウド」では、近年の急激な環境変化に即応し、ビジネス・ICT環境を変化させ続けていくため、また所有から利用への意識の変化や、アジア経済の台頭などによる新たなグローバル化への対応のため、クラウドサービスが注目されているという話から始まりました。
「クラウド」という概念を定義づけするため、まず5つの特徴として
1.オンデマンドかつセルフサービス
2.様々な端末からアクセスできる
3.リソースがプールされている
4.迅速かつ柔軟に利用・増減できる
5.リソースが計測可能か、自動で最適化される
を挙げられ、「クラウド」の3つのサービスモデルとして「SaaS:アプリケーションのサービス化」「PaaS:開発/実行環境、ツールのサービス化。SaaSを提供する基盤」「IaaS:ストレージ、ネットワーク、OS、ハードウェア資源のサービス化」を挙げられ、その4つの適用モデルとして、プライベートクラウド・コミュニティクラウド・パブリッククラウド・ハイブリッドクラウドを説明されました。
2010〜2011年度にかけて、多くの大学でクラウドを導入・検討開始され、主なクラウドの採用目的として、
1.学内システムの利便性向上
2.教育/研究支援体制の強化
3.学生に対する、未来のICT活用経験/習得
4.資産の一元管理と、外部リソースの有効活用
5.運用管理コスト、固定資産の削減
6.最新環境の利用
があり、今後のキャンパスクラウドの方向性として、「変化のスピードに対応するため、企業向けクラウドソリューションのノウハウと、キャンパスクラウドソリューションの融合が重要になる」と予測されています。
また、SCSKの考えるハイブリッドクラウドとして「既存システムとクラウドを融合し、ハイブリッド環境での管理と可視化を実現する基盤」ということで、「SCSK PrimeCloud Controllerソリューション」を紹介されました。
次に、「iPadを活用した協働学習支援システム」では、iPadの登場によって今までの学習スタイルに変革が訪れているということで、現在学校によくありがちなデスクトップPCが整然と並んでいるPC教室は、さながらパチンコ屋の風景に等しいということで、iPadを利用したより良い協働学習のスタイルを提案されました。
協働学習に向いている21世紀のチェア「Node:Steelcase社」を紹介され、机とイスが一体型になっているので、授業スタイルに合わせて自由にレイアウトできるほか、先生が教室や端末から解放され、学生の顔を見て対話できると説明されました。
また、このスタイルにピッタリの「協働学習支援システム」を独自で開発され、生徒へのデジタル教材の配布や、学生同士のファイル共有、画面を共有して双方向授業やクイズで理解度をフィードバックなど、様々な機能が搭載されています。
この「協働学習支援システム」は一般に販売しているシステムではなく、個別にカスタマイズして提供するシステムのようで、公式Webサイトにも製品としての紹介はありませんでしたが、今後反響次第でラインナップに加える可能性もあるとのお話でした。
セミナー後の展示で詳しく見せて頂きましたが、イメージとしてはTV番組の「平成教育委員会」のように、全員にiPadが配布された教室で、教師が司会者・生徒が回答者のようなイメージで、教師が生徒全員に一括で問題を送付し、教師は生徒達の回答をリアルタイムで見ることができ、また、必要に応じて特定の生徒の回答をホワイトボードに投影することができる。といったシステムで、とても面白かったです。
※価格や機能等は変更になることがありますので、ご注意ください。
※平成23年12月9日現在の情報です。
今回は、企画セッションの企業セミナーをされた「SCSK株式会社」のセミナーレポートです。
セミナーのタイトルは「キャンパスクラウドを支えるハイブリッドクラウド」と「iPadを活用した協働学習支援システム」の2部構成。
まず前半の「キャンパスクラウドを支えるハイブリッドクラウド」では、近年の急激な環境変化に即応し、ビジネス・ICT環境を変化させ続けていくため、また所有から利用への意識の変化や、アジア経済の台頭などによる新たなグローバル化への対応のため、クラウドサービスが注目されているという話から始まりました。
「クラウド」という概念を定義づけするため、まず5つの特徴として
1.オンデマンドかつセルフサービス
2.様々な端末からアクセスできる
3.リソースがプールされている
4.迅速かつ柔軟に利用・増減できる
5.リソースが計測可能か、自動で最適化される
を挙げられ、「クラウド」の3つのサービスモデルとして「SaaS:アプリケーションのサービス化」「PaaS:開発/実行環境、ツールのサービス化。SaaSを提供する基盤」「IaaS:ストレージ、ネットワーク、OS、ハードウェア資源のサービス化」を挙げられ、その4つの適用モデルとして、プライベートクラウド・コミュニティクラウド・パブリッククラウド・ハイブリッドクラウドを説明されました。
SCSKの考えるハイブリッドクラウド |
1.学内システムの利便性向上
2.教育/研究支援体制の強化
3.学生に対する、未来のICT活用経験/習得
4.資産の一元管理と、外部リソースの有効活用
5.運用管理コスト、固定資産の削減
6.最新環境の利用
があり、今後のキャンパスクラウドの方向性として、「変化のスピードに対応するため、企業向けクラウドソリューションのノウハウと、キャンパスクラウドソリューションの融合が重要になる」と予測されています。
また、SCSKの考えるハイブリッドクラウドとして「既存システムとクラウドを融合し、ハイブリッド環境での管理と可視化を実現する基盤」ということで、「SCSK PrimeCloud Controllerソリューション」を紹介されました。
PrimeCloud Controllerによって実現するシステム環境 |
次に、「iPadを活用した協働学習支援システム」では、iPadの登場によって今までの学習スタイルに変革が訪れているということで、現在学校によくありがちなデスクトップPCが整然と並んでいるPC教室は、さながらパチンコ屋の風景に等しいということで、iPadを利用したより良い協働学習のスタイルを提案されました。
協働学習に向いている21世紀のチェア「Node:Steelcase社」を紹介され、机とイスが一体型になっているので、授業スタイルに合わせて自由にレイアウトできるほか、先生が教室や端末から解放され、学生の顔を見て対話できると説明されました。
Node 画像出典:Steelcase |
この「協働学習支援システム」は一般に販売しているシステムではなく、個別にカスタマイズして提供するシステムのようで、公式Webサイトにも製品としての紹介はありませんでしたが、今後反響次第でラインナップに加える可能性もあるとのお話でした。
セミナー後の展示で詳しく見せて頂きましたが、イメージとしてはTV番組の「平成教育委員会」のように、全員にiPadが配布された教室で、教師が司会者・生徒が回答者のようなイメージで、教師が生徒全員に一括で問題を送付し、教師は生徒達の回答をリアルタイムで見ることができ、また、必要に応じて特定の生徒の回答をホワイトボードに投影することができる。といったシステムで、とても面白かったです。
iPadを利用した協働学習支援システム |
※平成23年12月9日現在の情報です。