2011年12月7日(水)〜9日(金)に、福岡市の福岡国際会議場で開催されている、AXIES 大学ICT推進協議会の「2011年度 年次大会」に参加し、様々なセミナーや展示が行われていましたので、数回に分けてレポートを行います。
今回は、企画セッションの企業セミナーをされた「Blackboard Japan 株式会社」と日本総販売代理店である「アシストマイクロ株式会社」によるセミナーレポートです。
セミナーのタイトルは「モバイル世代型教育支援プラットフォームで実現する教育の質向上と学校競争力・ブランド力の強化」。
まず、2011年3~7月にGoogle等がグローバルに行った調査によると、日本のスマートフォン普及率は6%と、調査対象30カ国中最下位。
世界で最も普及しているのはシンガポールで62%、アメリカは31%のようです。
スマートフォンではなく「携帯電話」の括りで見ると、日本は世界7位で全人口のうち95%以上が何らかの携帯電話端末を所有しており、従来タイプのフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行は急速に進んでいますが、そろそろ初めて持つ端末がスマートフォン。という世代も現れてきています。
モバイル普及に関しての日米アナリストによる分析と予測によれば、2013年にはスマートフォンのシェアが全携帯電話デバイスの60〜80%となり、世界中の大部分の人のインターネット接続の手段はパソコンからスマートフォンに移行するとのこと。
これはスマートフォンの利便性を考えると、近い将来必ず訪れる変化だと思います。
DukeMobile
カテゴリ: 教育
価格: 無料
「アメリカの大学におけるモバイル導入の目的」として、以下の7点が挙げられました。
1.キャンパスライフの変化への対応:全てをモバイルデバイス上で行いたい学生のニーズ。
2.これから大学生になる次の世代への対応。
3.生徒と卒業生をエンゲージするためのブランディングされた組織のモバイルプラットフォーム。
4.学生を惹き付けることで他校との差別化を図るため
5.魅力的なコミュニティ構築。
6.教室外での学生エンゲージメントの向上。
7.学習効率の向上、教育コンテンツへのアクセス頻度増加。
それぞれ、スマートフォンの普及に従い学生のライフスタイルにも変化が起こり、ちょっとした空き時間を有効に活用する方法を探したり、情報に効率的にアクセスしたいと思うようになるのは、私もすでに実感しています。
iStanford
カテゴリ: 教育
価格: 無料
次に、「日本の大学におけるモバイル導入の背景」について、以下の3点が挙げられました。
1.就職活動:訪問企業への地図や交通経路を確認したり、企業の採用部門とのメールのやりとり。自分のITリテラシーの高さをアピースする。
2.PC利用率の低さ:年々PCの価格は下がる傾向にあるが、自宅に所有していない学生や、家族と共用している場合もあり、学生1人に1台とはいかず、またスマートフォン所有者はPCの使用頻度が低くなる傾向もある。
3.通学時間の使い方:電車やバスなどの公共交通を使って通学する学生のため。ノートPCを広げてモバイルアクセスする学生は少なく、フィーチャーフォンではメールを見る程度しか使えない。
日本の大学生が、フィーチャーフォンからスマートフォンに変更するタイミングで多いのは、大学3年生の時だそうで、実際採用担当している方から見ても、フィーチャーフォン所有者よりもスマートフォン所有者の方が、印象が良くITリテラシーが高そうに見えるのだそうです。
また、日経BPコンサルティングの調査によると、日本の大学のWebサイトは必要な情報にたどり着くのが難しいサイトが多く、フィーチャーフォン対応している大学サイトは全体の約58%で、スマートフォンに対応できている大学サイトはまだほとんどないのが現状とのこと。
次に、「Blackboard Mobile Central」の紹介とデモが行われました。
この製品は、スマートフォンから様々なキャンパス情報を取得する学校案内のツールで、iPhone/iPadやAndroid等にApp Store等からDLして使えるアプリを提供します。
現在、全世界で600校以上の大学が採用しており、スタンダード大学からスタートしたそうです。
学内のWebサーバにある情報や、学外サーバ(YouTubeなど)にある情報を、Blackboardのホスティングサーバとxmlなどで連携。ユーザのスマートフォンからはBlackboardのホスティングサーバにアクセスする形になるので、大学で新たにサーバを作る必要がありません。
「Blackboard Mobile Central」では、現在14個のアプリケーション機能が提供され、それぞれ「ディレクトリ・イメージ・マップ・アスレティックス・イベント・交通・コース・ライブラリ・場所・ニュース・緊急連絡先・ツアー・ビデオ・リンク」。
例えば、学内の食堂をGPS現在地やメニューなどの情報から検索ができたり、図書館の貸し出し状況を把握できたり、就職活動に関する情報なども提供ができるそうです。
また、「Blackboard Mobile Central」は大学の独自アプリとしてApp Store等に公開されるため、その大学の学生専用という訳ではなく、教員や保護者、その大学を志望する高校生も自由にダウンロードすることができるので、広報・マーケティングの重要なツールになり得ますね。
m.UW
カテゴリ: 教育
価格: 無料
続いて、「Blackboard Mobile Learn」について紹介とデモが行われました。
この製品の主な機能は「お知らせ・成績・ブログ・名簿・ディスカッション・日誌・メディア・タスク」ということで、場所を選ばずに効果的に学習ができるとのことでしたが、会場のネットワーク環境の関係で、残念ながらデモはあまり見れませんでした。
最後に、まとめとして日本の大学における喫緊の課題として、
1.大学Webサイトのスマートフォン対応(最適化)による必要な情報へのアクセス。
2.開発・構築の迅速化や激化する大学間の競争への対応。
3.学習評価・効果のディスクローズとUSR(Universal Social Responsibility)によって、モバイルによる学習時間の増加に伴い、学生の成績向上とエンゲージメント向上を実現させる。
が挙げられました。
大学におけるスマートデバイス対応をいかに効率的に行うのか。全体を通して、非常に興味深いプレゼンでした。
BbWorld 11
カテゴリ: 教育
価格: 無料
※価格や機能等は変更になることがありますので、ご注意ください。
※平成23年12月8日現在の情報です。
今回は、企画セッションの企業セミナーをされた「Blackboard Japan 株式会社」と日本総販売代理店である「アシストマイクロ株式会社」によるセミナーレポートです。
セミナーのタイトルは「モバイル世代型教育支援プラットフォームで実現する教育の質向上と学校競争力・ブランド力の強化」。
まず、2011年3~7月にGoogle等がグローバルに行った調査によると、日本のスマートフォン普及率は6%と、調査対象30カ国中最下位。
世界で最も普及しているのはシンガポールで62%、アメリカは31%のようです。
スマートフォンではなく「携帯電話」の括りで見ると、日本は世界7位で全人口のうち95%以上が何らかの携帯電話端末を所有しており、従来タイプのフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行は急速に進んでいますが、そろそろ初めて持つ端末がスマートフォン。という世代も現れてきています。
モバイル普及に関しての日米アナリストによる分析と予測によれば、2013年にはスマートフォンのシェアが全携帯電話デバイスの60〜80%となり、世界中の大部分の人のインターネット接続の手段はパソコンからスマートフォンに移行するとのこと。
これはスマートフォンの利便性を考えると、近い将来必ず訪れる変化だと思います。
DukeMobile
カテゴリ: 教育
価格: 無料
「アメリカの大学におけるモバイル導入の目的」として、以下の7点が挙げられました。
1.キャンパスライフの変化への対応:全てをモバイルデバイス上で行いたい学生のニーズ。
2.これから大学生になる次の世代への対応。
3.生徒と卒業生をエンゲージするためのブランディングされた組織のモバイルプラットフォーム。
4.学生を惹き付けることで他校との差別化を図るため
5.魅力的なコミュニティ構築。
6.教室外での学生エンゲージメントの向上。
7.学習効率の向上、教育コンテンツへのアクセス頻度増加。
それぞれ、スマートフォンの普及に従い学生のライフスタイルにも変化が起こり、ちょっとした空き時間を有効に活用する方法を探したり、情報に効率的にアクセスしたいと思うようになるのは、私もすでに実感しています。
iStanford
カテゴリ: 教育
価格: 無料
次に、「日本の大学におけるモバイル導入の背景」について、以下の3点が挙げられました。
1.就職活動:訪問企業への地図や交通経路を確認したり、企業の採用部門とのメールのやりとり。自分のITリテラシーの高さをアピースする。
2.PC利用率の低さ:年々PCの価格は下がる傾向にあるが、自宅に所有していない学生や、家族と共用している場合もあり、学生1人に1台とはいかず、またスマートフォン所有者はPCの使用頻度が低くなる傾向もある。
3.通学時間の使い方:電車やバスなどの公共交通を使って通学する学生のため。ノートPCを広げてモバイルアクセスする学生は少なく、フィーチャーフォンではメールを見る程度しか使えない。
日本の大学生が、フィーチャーフォンからスマートフォンに変更するタイミングで多いのは、大学3年生の時だそうで、実際採用担当している方から見ても、フィーチャーフォン所有者よりもスマートフォン所有者の方が、印象が良くITリテラシーが高そうに見えるのだそうです。
また、日経BPコンサルティングの調査によると、日本の大学のWebサイトは必要な情報にたどり着くのが難しいサイトが多く、フィーチャーフォン対応している大学サイトは全体の約58%で、スマートフォンに対応できている大学サイトはまだほとんどないのが現状とのこと。
Blackboard Mobile 画像出典:STONY BROOK UNIVERSITY |
この製品は、スマートフォンから様々なキャンパス情報を取得する学校案内のツールで、iPhone/iPadやAndroid等にApp Store等からDLして使えるアプリを提供します。
現在、全世界で600校以上の大学が採用しており、スタンダード大学からスタートしたそうです。
学内のWebサーバにある情報や、学外サーバ(YouTubeなど)にある情報を、Blackboardのホスティングサーバとxmlなどで連携。ユーザのスマートフォンからはBlackboardのホスティングサーバにアクセスする形になるので、大学で新たにサーバを作る必要がありません。
「Blackboard Mobile Central」では、現在14個のアプリケーション機能が提供され、それぞれ「ディレクトリ・イメージ・マップ・アスレティックス・イベント・交通・コース・ライブラリ・場所・ニュース・緊急連絡先・ツアー・ビデオ・リンク」。
例えば、学内の食堂をGPS現在地やメニューなどの情報から検索ができたり、図書館の貸し出し状況を把握できたり、就職活動に関する情報なども提供ができるそうです。
また、「Blackboard Mobile Central」は大学の独自アプリとしてApp Store等に公開されるため、その大学の学生専用という訳ではなく、教員や保護者、その大学を志望する高校生も自由にダウンロードすることができるので、広報・マーケティングの重要なツールになり得ますね。
m.UW
カテゴリ: 教育
価格: 無料
続いて、「Blackboard Mobile Learn」について紹介とデモが行われました。
この製品の主な機能は「お知らせ・成績・ブログ・名簿・ディスカッション・日誌・メディア・タスク」ということで、場所を選ばずに効果的に学習ができるとのことでしたが、会場のネットワーク環境の関係で、残念ながらデモはあまり見れませんでした。
最後に、まとめとして日本の大学における喫緊の課題として、
1.大学Webサイトのスマートフォン対応(最適化)による必要な情報へのアクセス。
2.開発・構築の迅速化や激化する大学間の競争への対応。
3.学習評価・効果のディスクローズとUSR(Universal Social Responsibility)によって、モバイルによる学習時間の増加に伴い、学生の成績向上とエンゲージメント向上を実現させる。
が挙げられました。
大学におけるスマートデバイス対応をいかに効率的に行うのか。全体を通して、非常に興味深いプレゼンでした。
BbWorld 11
カテゴリ: 教育
価格: 無料
※価格や機能等は変更になることがありますので、ご注意ください。
※平成23年12月8日現在の情報です。