第36回Apple BUは、iPad活用研究会 佐賀支部などを主催されている中学校教諭の中村 純一 氏に「ズーミングプレゼンテーションツールPreziがビジネスで生かされるために」というタイトルで講演して頂きました。
私もこのブログで先日Preziのレビューを投稿していたため、個人的にもとてもタイムリーな話題で面白かったです。
今回の講演内容をレポートします。
まずPreziの特徴として、これまでのプレゼンテーションツールが紙芝居のようにページ遷移が基本になっているのに対し、Preziは一枚の大きなキャンバスの中をズームイン・アウトなどを利用して自在に移動しながらプレゼンテーションを行います。
PreziはWebアプリで基本的に無料で利用できます。
有料版もあり、無料版との違いは制作したプレゼンテーション資料を一般公開しない設定を選択できるなどがあり、また、Pro版やEducation版もあるのでニーズに合わせて利用できます。
MacでもiPadでも利用できるPrezi |
動画や写真を取り込んだり、YouTubeリンクを貼ることもできるそうです。
ただ、Preziの日本語モードで文字入力すると、文字間隔など不満に思う方もいるそうで、そんな時は中国語モードで入力すると良いそうです。フォントの種類が限られるので文字を画像化して貼り付けるなど対応が必要な場合もあるそうです。
また、PowerPointもインポートできるようですが、やはりデザインやレイアウトなど崩れることがあるので、JpegやPDFとして書き出して貼る方が良いとのことで、PreziはGIFアニメには非対応だが、FlashアニメはOKだそうです。
次に、Preziのファイル制作のプロセスについて。
まずテンプレートを選択し、プレゼン情報や素材の入力。さらにカット割りを決めるような順番になるそうです。
さらに、Preziの面白い機能として、前のフレーム(スライド)に戻りたい時に簡単に「寄り道」ができるということで、文章で表現するのはちょっと難しいのですが、通常Keynoteなどだと前のスライドに戻る時に、何枚もスライドを遡ったりする必要があるのが、Preziでは1枚の大きなキャンバスで構成されているため、任意の場所に寄り道するのがとても簡単です。
非常に特徴的なズーミングプレゼンテーションツール |
さらにPreziはiPadとの相性が素晴らしく、iPadでは残念ながらPreziのコア技術であるFlashが利用不可なのでSafariなどでは利用できないが、Prezi ViewerでiPad利用できます。
Prezi Viewer
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
Preziを利用するには公式サイトでユーザ登録が必要ですが、気軽に始められるようにFacebookアカウントを持っている方であれば、どなたでも簡単な設定で利用可能です。
また、特徴的なPreziの回転機能やズーム機能はプレゼンの際に目を引いて効果的なのですが、調子に乗って多様し過ぎると、観る側にとって見辛いプレゼンになってしまうので、利用はほどほどに抑えた方が良いプレゼンとなるそうです。
さらに、Preziはプレゼンツールではあるが、プレゼンだけに縛られるのではなく、色々な使い方ができる。ということで、例えばiPad操作で直感的なズーム機能や回転機能を利用して、宝探しゲームのような面白いものも簡単に作れるというデモをされました。
最後に、Preziにはミーティング機能があり、こちらの機能も会場内でデモを行われ、同一のWi-Fi環境になくても、最大10名まで同時にPreziファイルにアクセスして共同編集でき、オンラインの人はアバターで表示され、編集はリアルタイムで反映されていました。
Preziのミーティング機能には、チャット機能はついていないが、テキストボックスを同時に編集することでチャットの代用が可能で、複数の方がリアルタイムに書き込みができるということです。
以上、第36回Apple BUのレポートになります。
Macで利用できるプレゼンテーションツールはKeynoteやPowerPointが有名ですが、Preziは基本機能が無料ということと、やはりズーミングプレゼンテーションツールという名のごとく特徴的な動作ができるので、ぜひ活用されてみてください。
中村先生、平日でお忙しいところ佐賀からお越し頂きありがとうございました。
またぜひよろしくお願いします!
※価格や機能等は変更になることがありますので、ご注意ください。
※記事内容は平成24年7月25日現在の情報になります。