2011年6月17日金曜日

第23回Apple BU開催レポート「Office for Mac 2011のご紹介」

2011年6月15日(水)18:00~20:00に、Apple Store 福岡天神にて第23回Apple BUを開催しました。

第23回Apple BUは、日本マイクロソフト株式会社の仲尾 毅 氏に「Office for Mac 2011のご紹介」というテーマで講演していただきました。

今回の講演の内容をレポートします。
※当日私がリアルタイム実況したツイート内容を抜粋しています。

はじめに、Office for Macの歴史から。

最初のバージョンのExcelは、1984年にMac向けに開発されたそうです。
1987年にPowerPoint for Macを買収。
1989年にOffice for Mac Version 1がリリース。

Windows版のOffceは1997年から、Mac版のOfficeは1998年からリリースされており、Mac版は専門部隊がMac First Mac Onlyをポリシーに開発されています。

しかし、Mac First Mac Onlyを追求していくと、Windows版との互換性が難しくなっていくので、バランスを取りながら開発が進められているそうです。
次に、Office for Mac 2011の特徴。

Office for Mac 2011からOutlookが加わり、Word/Excel/PowerPointが4大アプリになりました。
「新次元の互換性」「おなじみのツール」「だれでもプロの仕上がりに」の3つが大きな特徴のようです。

・「新次元の互換性」
…Open XML/Office Web Appsとの連携(クラウド版のOffice)/SkyDriveとの共有(無料で25GBのオンラインストレージ)/VBAの搭載。

・「おなじみのツール」
…Outlook for Mac(Entourageの焼き直しではなく、CocoaアプリとしてMac用に1から設計し直している)/Macリボンの採用

・「だれでもプロの仕上がりに」
…ダイナミックソート/スパークライン/条件付き書式/新グラフィックエンジン

また、Office for Mac 2011の特徴の1つが「スピード」です。
アプリの起動時間が大幅に改善し、データの処理速度などもOffice for Mac 2008と比較しても劇的に向上しています。
デモでは、4列1万行のExcelデータをサンプルに、同じMacでExcel 2008と2011でグラフ描画のスピード比較。
Excel 2008はMac自体がフリーズ(^^;) 
Excel 2011ではレインボーカーソルも出ずに完了しました。

次に、Windows版のExcelでマクロを設定したxlsファイルを開くデモ。
Excel 2008では消えていたマクロ(VBA)が復活!
また、Excel 2011で搭載されたリボン機能は環境設定でオフにもできるようです。

Excel 2011の新機能「条件付き書式の強化」。
従来の機能から「セルの強調表示ルール・上位下位ルール・データバー・カラースケール・アイコンセット」などが追加されました。
Word 2011の新機能「縦書き対応」。
Pagesでは現在縦書き未対応。
全画面表示対応(フルスクリーンビュー)でOS X Lionの機能先取り?背景も変更できます。

Word 2011の新機能「デザインレイアウト」。
机の上に書類があるようなレイアウトです。
手のひらツールや拡大ツールなど、ちょっとAdobe製品のパレットと似ているかも?と思いました。

「デザインレイアウト」にした状態であれば、書類外の部分に写真を置いておいたり、写真配置時にレイアウトガイドラインが出たり、文字を書く場所を任意に設定できたり、Adobe Illustratorに近い使い方ができます。

また、デザインレイアウト状態であれば、テキストがリフローした場合に次のテキストボックスへの流し込みも対応できます。
また、録音しながらテキスト入力ができるので、インタビューをしながら原稿を書き起こしもできるので便利です。
PowerPoint 2011の新機能「背景の削除」。
配置する写真の背景を透明にできます。
自動で綺麗に切り抜きできなくても、ドラック操作で簡単に修正できるので、Photoshopを持っていなくてもOKです。

PowerPoint 2011では、写真の修正や色調補正もPowerPoint内で可能。
「ダイナミックソート」で格好良くレイヤー表示が行われ、順序を入れ替えできます。
Outlookになる前のEntourageは、Windows版のOutlookをサポートしておらず、Windows OutlookからMacへメールの移行が面倒だったようです。

Windows版のThunderbirdを経由させてMac版のThunderbirdにインポートする方法などしかなかったとのことでした。

Outlook 2011は、Windows版のHGフォント10書体を新たに追加。
TimeMachineやSpotlightに対応。iPhoneのようなスレッド表示。
メールの添付データをQuickLookで見ることも可能です。


Office for Mac 2011はApple Online StoreでMacを購入すると、プリインストールが選択でき、自分で別途インストールする必要がないので楽です。

また、30日無償評価版が公開されているので、互換性やパフォーマンスの確認ができ、DVDドライブがないMacBook Airなどの機種でも、評価版をダウンロード&インストールして、その後シリアルを入力することでドライブレスを実現しています。

以上、第23回Apple BUのレポートになります。
仲尾さん、今回は本当にありがとうございました。
また次の機会でもぜひよろしくお願いします!