2011年12月19日月曜日

【セミナーレポート】長崎総合科学大学 情報学部 知能情報学科の特別講義で「デザインとApple」というテーマで講演させて頂きました(後半記事)

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2011年12月16日(金)13:00〜14:30に、長崎総合科学大学 情報学部 知能情報学科の特別講義にて「デザインとApple」というテーマで講演させて頂きました。

今回は特別講義の後半のレポートになります。
前半のレポートはこちらをご覧ください。

さて、ここからは「Appleのプロダクトデザインの変遷」という内容になり、AppleのプロダクトをAll-in-oneタイプ/Desktopタイプ/Laptopタイプ/iPodに大きく分類して、写真でプロダクトデザインの変遷を説明していきました。

全てのスライドを掲載する訳にもいかないので、それぞれ特徴的な5つを掲載します。
まずは「All-in-oneタイプ」。
Apple II - 1977
Lisa - 1983
Macintosh SE -1987 
iMac G3 - 1999 
iMac 現行デザイン
次に「Desktopタイプ」。
Desktopタイプは現行モデルがMac miniとMac Proに分かれ、コンシューマ向けとプロ向けという区別で説明しました。
Macintosh II - 1987 
Quadra 800 - 1993 
Power Mac G4 - 2001 
Mac Pro 現行デザイン 
Mac mini 現行デザイン
続いて「Laptopタイプ」。
Laptopも現行モデルはMacbookがなくなったものの、MacBook AirとMacBook Proの2モデル体制なので、こちらもコンシューマ向けとプロ向けという区別で説明しました。
Macintosh Portable - 1989 
PowerBook 100 - 1991 
iBook - 1999 
MacBook Pro 現行デザイン 
MacBook Air 現行デザイン
そして最後に「iPod」。
iPodも初代から始まりiPod shuffle/iPod nano/iPod touchが現行モデルとしてラインナップされています。

それぞれプロダクトのコンセプトが異なりますので、それぞれについて説明。
iPod Generation One - 2001 
iPod shuffle - 2005 
iPod shuffle - 2009 
iPod shuffle - 2010 
特にiPod shuffleは、Appleのデザインコンセプトの一つでもある「シンプルなデザイン」の、私が考える究極の形とも言うべきモデルがあった歴史なども紹介しました。

それが上の写真の2009年発表モデルなのですが、その前のモデルのiPod shuffleでは前面に搭載されていた物理ボタンをなくして、本体は電源ボタンだけという究極のシンプルさを実現しました。

ただ、現行モデルはその下の2010年モデルの写真の通り、本体に操作ボタンが復活しており、このことからも色々な考察ができます。
徹底してシンプルなプロダクトデザインを追求するAppleでも、ユーザにとってデメリットが多かった場合などは、デザイン変更も厭わないという意味においても学ぶべきところが多いと考えます。
iPod nano - 2006 
iPod nano - 2007 
iPod nano - 2010 
iPod touch - 2007 
iPod touch - 2010
そしてここからが特別講演の最後となる「Appleのインターフェイスデザイン」。
インターフェイスにも色々ありますが、今回は特にユーザの意思をデバイスに伝えるための「入力インターフェイス」にフォーカスして説明していきました。

まずAppleの入力インターフェイスとして古くから定番だった「1ボタンマウス」の歴史を取り上げました。
Macintosh Mouse - 1984 
ADB Mouse II - 1995 
USB Mouse - 1998 
このモデルくらいまで、ずっとAppleは「1ボタンマウス」にこだわり続けてきました。
しかし今後のOSを、ずっと1ボタンで操作し続けるのは無理があるということで、ボタン数を増やす方向になりました。

しかしそこはAppleのプロダクトデザイン。むやみに物理的なボタンを増やすのではなく、極力シンプルに作られたのが下の「Mighty Mouse」。
Mighty Mouse - 2006
そしてさらに進化したマウスが下の「Magic Mouse」で、マルチタッチ技術が採用され、物理的なボタンは完全に取り去られました。

この「Magic Mouse」が現行モデルとなり、Appleが現在考える最高のマウスの形ということを説明しました。
Magic Mouse 現行デザイン
さらにAppleはMacの入力インターフェイスにマウスではないデバイスを提案しています。
それが下の「Magic TrackPad」です。

Appleの考える最良のインターフェイスとは、ユーザに使っていることすら意識させないもの。
つまり、ユーザの意思をデバイスに伝える際に、極力何かが媒介している感を取り去ってしまうこと。という訳で、マウスを手で持った時に感じる「重さ」を取るために、この「Magic TrackPad」が登場してきたのではないかと説明しました。
Magic TrackPad 現行デザイン
最も分かりやすいインターフェイスとして、近年様々なAppleのプロダクトで採用されている「タッチスクリーン」。

指で直接スクリーンを触ってユーザの意思をデバイスに伝える。という、最も直感的で分かりやすいこの操作方法は、子供からご年配の方まで広く受け入れられ、様々なシーンで利用されていることからも、非常に優れたインターフェイスと言えると説明しました。
iPad 現行デザイン
さらに、これからのインターフェイスとしてAppleが先日リリースしたものとして、音声入力の「Siri」を挙げました。

そのインターフェイスのコンセプトが、実は24年前である1987年に「Knowledge Navigator」というタイトルの映像でAppleが発表していたということを説明し、その映像を紹介しました。

何も言われずにこの映像を見ると、最近作られたと思っても不思議ではないかも知れません。

このコンセプト映像が、24年も前に作られたことも驚きなのですが、制作当時に設定された日時が2011年9月16日。
そして「Siri」が発表されたのが2011年10月4日。その誤差18日!ということで、いかにAppleが企業としてのビジョンを重要視しており、それに一貫性があるかということを説明しました。
Knowledge Navigator コンセプト
そして数々の「イノベーション」を起こしてきたAppleが、キャッチコピーとしている「Think Different」という言葉を挙げ、1997年に制作されたプロモーション映像を紹介しました。

映像の最後に出てくる「自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから」は、Appleが数々のイノベーティブなプロダクトを生み出してきた源泉であり、これから社会に出る学生の皆さんに感じ取って頂きたい部分でした。

そして講演の最後に、ここまでずっとAppleの話ばかりしてきたので、少し趣向を変えAppleの競合Microsoftのお話を入れました。

企業ビジョンを持っているのは何もAppleが特別ではなく、多くの企業が独自のビジョンのもと製品開発を行っています。
Think Different コンセプト
今回はMicrosoftが2009年に発表した、10年後の未来「2019年」のビジョンについてのコンセプト映像を紹介しました。

主にインターフェイス技術に特化した映像で、「情報を機器が読んで理解できる環境になり、機器同士が情報を交換するようになるとどうなるかというビジョン」のもと制作されています。

以上、今回の特別講演の内容でした。
最後は時間が押してしまい、iPadアプリの紹介まで行けずに残念でしたが、それはまた別の機会に。

講演後は学生の皆さんから色々ご質問を頂き、やはり今までずっとWindowsを使い続けてきた方が多いようで、Macを使うことの意味やメリット、プロがMacを使う理由などについてもお話させて頂きました。

今回特別講演をさせて頂いた長崎総合科学大学では、情報学部にiMacが導入されたことをきっかけに、iPhone/iPadなどのスマートフォン関連分野でこれから面白い展開を考えていらっしゃるとのことですので、また色々な機会でお手伝いさせて頂ければと思っています。

貴重な場で講演をさせて頂き、本当にありがとうございました。
また、聴講して頂いた学生の皆さんが将来の進路を考える上で、今回のお話が少しでもお役に立てたなら嬉しいです(^^)

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※平成23年12月16日現在の情報です。